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「大阪セラミックトレーニングセンター宮崎校20周年記念講演会」開催される

1129日(土),宮崎市民文化ホール(宮崎県宮崎市)にて標記講演会が開催された.

 

大阪セラミックトレーニングセンター〔所長:片岡繁夫氏,校長:脇田太裕氏(大阪府高槻市/D.DENTAL CERAMIST)〕の分校として1995年に開校した宮崎校では,実践を主体とした天然歯形態に関する教育・実習を行うなか,少人数制教育を主軸とするなかで独自の校風を築き上げてきた.その節目を祝うイベントに,約200名の歯科技工士が参加した.

 

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 「Organic Occlusion 成長発育に基づく咬合論」との演題で登壇した前川泰一氏(京都市西区/前川デンタルラボ.週末コース17期卒)は,冒頭でヒトにおける骨格形成のプロセスを紹介し,顎顔面骨格は一生を通じて垂直的・水平的拡大を繰り返すこと,犬歯誘導の確立までの過程においては第一大臼歯,側切歯,第一小臼歯が下顎の側方運動のコントロールに関与することを述べた(後略).

 

 藤崎啓太氏(千葉県流山市/パシャデンタルラボラトリー.全日コース13期卒)は「Basic color reproduction & value control of HT ZR」との講演で,高透過性ジルコニアをコーピングに用いる場合は必然的に支台歯色の影響を受けやすくなることから,いわゆる下地処理が色調再現の成否を分ける分水嶺になるとし,擬似支台歯の製作により支台歯色の反映度合いを確認すること(中略)などの対応法を臨床例から供覧した.

 

 橋本 誠氏(福岡市南区/DELアーチ.週末コース7期卒)は「CAD/CAM 機器の選択基準」と題して,多くの場合に個人ラボにおいては歯科用CAD/CAMシステムに対するネガティブイメージが先行しているが,計測機・加工機とも自社に導入することによって作業時間を大きく短縮するメリットが得られること(中略)などを説明した.

 

 「私の日常臨床」をテーマにした菊池麻衣氏(川崎市高津区/ISDental.全日コース5期卒)は,オールセラミックス補綴物の製作を主体とするラボに勤務するなかでの取り組みとして,築盛陶材の破折を防ぐために咬頭頂に向けてフレームを露出させるバッキングを付与したフレーム形態,ジルコニアの徐冷操作時における注意点(中略)などを紹介した.

 

 「欠損補綴におけるリムーバブルデンチャー(可撤性義歯)の存在意義」を主題にして臨んだ下田昌幸氏(宮崎県宮崎市/マスタリィデンタルラボ.週末コース3期卒)は,可撤性義歯の設計上の注意点として,患者の欠損や咬合の状態を的確に把握して臨む必要があり,自身では特に宮地の咬合三角を重要な指針としていると解説した(後略).

 

 最後に,来日を見合わせてビデオ講演となった徳冨博知氏(アメリカ・マサチューセッツ州/ART BOX BOSTON.週末コース2期卒)は「色調再現のメカニズム―within a long distance―」との演題にて,(中略)「間接法における色調再現では感覚や勘に頼る部分が生じるが,特に前者には好不調の波があってコントロールできない」という認識のもと,術者の使用陶材が厚みの多寡によってどのような発色をするのか,どのような色の組み合わせが明度の増減や補色効果につながるのかを知っておくことが重要だと語った.

 

※本講演会については,月刊『歯科技工』誌上においてRecord記事を掲載する予定です.

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