3月13日（木），14日（金）の両日，新歯科医師会館（東京都千代田区）において，第160回日本歯科医師会代議員会が開催された．
議案は第1号議案から第9号議案まですべて可決され，歯科医療のあるべき姿を明確にし，それを国民・政治・行政に対して周知するための諸事業の実施が決定された．
質問は地区代表質問10題，個人代表質問34題が提出された．診療報酬改定直後ということもあり，今回の改定の総括，高齢者医療・在宅医療と歯科のかかわりなど，医療制度改革に関する質問が多く出された．また，かねてより懸案となっているレセプトオンライン化，指導・監査をめぐる問題，歯科医師数の適正化についても活発な質疑応答がなされた．さらには，4月から始まった特定検診・特定保健指導への歯科の参画，EBMに基づく診療ガイドライン作成の問題など，新時代の歯科医療を巡る質疑も行われた．
協議事項では地区制の見直しについて執行部から説明が行われた．現在の10地区制では会員数の差が6倍以上に上っており，これを7ないし8地区に統合・再編することで，2～3倍に抑えることができる．代議員からは統合によるデメリットも指摘され，それもふまえ，引き続き検討することになった．
自由討議では，代議員より公益社団法人への移行についての質問が出され，日歯と都道府県歯科医師会との関係や，共済・年金などの諸制度，会長選のあり方など，多くの問題が，新制度への移行と関連することが浮き彫りとなった．執行部からは，所管官庁である内閣府の動向をいち早く把握しながら対処していくことが説明された．
